
クリーニングは、スーツやコートなどの衣類を綺麗にしてもらえるサービスですが、使用時の状況や特殊加工がされているなどの情報を事前に伝えていないために事故へと発展するケースがあります。
そこで今回は、クリーニングを依頼する際、事前に伝えておくと良い染色衣類についてご紹介します。
染色衣類とは?
まず始めに、染色衣類とは生地に何かしらの方法で色をつけたり染めたりしたシャツやワンピースなどの衣類のことを言います。分かりやすい例でいうと、藍染が挙げられます。
これらは、洗いや着用を繰り返すことで風合いの変化を楽しむ魅力がありますが、染色の種類によってはできる限り状態を保つようにしたいと考える人もいるかもしれません。
また染色衣類の種類によっては、洗いや乾燥工程で細かな調整や配慮が必要となるため、分かる範囲での情報を事前に伝えておくことがとても大切です。
草木染の衣類
草木染とは、植物から抽出した色素で生地を染めたものです。最近は、合成染料で衣類の生地を染めるのが一般的ですが、草木染にしかない独特の色合いのストールやシャツをファッションに取り入れる人も増えているようです。
使用される植物は、
- 紅花(べにばな)
- 蘇芳(すおう)
- 藍
- ウコン
- ハーブ
などが挙げられます。
基本的に、着用や洗いによって徐々に色味が落ちてしまうことは避けられません。しかし、クリーニング依頼時に申告しないことで必要以上に色味が落ちてしまう可能性や他の衣類に色が移ってしまう可能性があるため注意が必要です。
生成りの衣類
柔らかな色味が女性に人気の生成りです。生成りの衣類は、
漂白剤や蛍光増白剤により真っ白になってしまう
危険性があります。また、洗剤だけでなく洗う際の温度設定によっても生成りが持つ独特の色味が失われてしまうかもしれません。
家庭用洗剤だけでなく、クリーニング店で使用する洗濯洗剤にも蛍光増白剤が含まれているケースがあります。事前にクリーニング店に申告しておくと良いでしょう。
手描き模様の衣類
手描き模様というと、着物や帯などの和装をイメージする人がいるかもしれません。しかし、スカートやチュニックなどに手描き模様が施された洋服が販売されているケースもあるため、注意が必要と言えます。
手描き模様の衣類は、水洗いやドライクリーニングに関係なく色味が落ちやすいとされています。そのため、手描き模様の衣類についても、事前に申告しておくと良いでしょう。
特殊なプリントがされている衣類
特殊なプリントがされている衣類とは一体どんなものでしょう。具体的には、以下のような加工が施された衣類が挙げられます。
特殊加工として言われているもの
- 起毛加工
- 薄起毛加工(ピーチ加工)
- エンボス加工
- オパール加工
- 発泡加工 など
特殊な色材を使い、柄やデザインを生み出す加工として上記に挙げたような特殊加工が使用されているケースも少なくありません。
これらは、摩擦や熱などに弱いため、取り扱いに注意が必要と言えます。衣類の洗濯表示に上記のような加工が施されていると記載があれば、クリーニング店に申告しておくことをおすすめします。
依頼時の申告で事故を防ぐ!適切なクリーニングをしてもらおう
クリーニング事故を防ぐためには、依頼時に注意点や使用時の状況を伝えておくことが大切と言えます。もし、染色衣類をクリーニングに出そうとする時は、使い慣れているクリーニング店や染色衣類の取り扱いに慣れているクリーニング店を選ぶと良いでしょう。
もし、染色衣類の取り扱いが慣れているか判別できない場合は、事前にクリーニング店に問い合わせてみるのもおすすめです。