
ふとしたきっかけで、大切なシャツにインクのシミがついてしまった…。
そんなとき、自分で漂白やシミ抜きをしようと試みる人も少なくありません。
けれども結局落ちず、クリーニング店に持っていくまたはシャツを破棄してしまうのではないでしょうか。
実際、自分でシミ抜きをしてみたけれど落ちなかったため、クリーニング店に持ってきたという人は多いのです。
シャツにインクのシミがついてしまったときは、自己処理をする前にプロに頼むことをおすすめします。
なぜ、クリーニング店で行っているシミ抜きを依頼しなければならないのでしょう。
そこには3つの理由が隠されていました。
インクのシミは自分で処理をすると服へのダメージが大きい
シャツにインクのシミがついてしまった…そんなとき、自分で対処することをおすすめしません。
なぜなら、以下のようなダメージを服にあたえてしまう危険性があるからです。
- シャツの生地自体が傷んでしまう
- シャツの色素が抜けてしまう可能性がある
- 自分でシミ抜きや漂白をした部分だけ手触りや風合いが変わってしまう
- インクのシミとは別のシミができてしまう可能性がある
自分でシミ抜きや漂白をしてインクのシミが落ちれば、クリーニングに依頼する費用を節約できたと感じられるでしょう。
しかし、上記のようなリスクがあることを忘れてはいけません。
場合によっては、シャツを破棄せざるを得ない状況に陥る可能性もあるのです。
中には、自分でインクのシミ抜きや漂白をしてシャツの色素が抜けてしまったために、クリーニングでなおして欲しいと依頼する人もいます。
けれどもクリーニングでは、上記のような状態をなおすことはできません。
クリーニングでダメだったからと言って、修繕業者やメーカーに問い合わせる人も稀にいるようですが、シャツの生地自体が傷んでしまったり、生地の色素が抜けた状態をなおすことは厳しいでしょう。
自分でシミ抜きや漂白をしたことで落ちにくくなる場合がある
なぜ、シャツについたインクのシミはクリーニングに依頼すべきなのでしょう。
その理由のひとつに、
自分でシミ抜きや漂白をすることでインクのシミが落ちにくくなる場合がある
ことも挙げられます。
自分でシミ抜きや漂白をする場合、インクの落ち具合ばかり気にしてしまうために生地が傷んでしまっていたり、生地の色素が抜けた状態になっていることもあります。
このような状態の場合、シミ抜きを断られてしまう可能性があります。
また、市販のシミ抜き剤や漂白剤を使用していたために、
シミの状態が変化して落ちにくくなる
こともあります。
無駄なリスクを増やさないためにも、自分で処理することはおすすめできません。
自分でシミ抜きや漂白をした場合はちゃんとクリーニング店の人に伝えておこう
クリーニング店にインクのシミがついたシャツを持ってくる人の中には、一度自分でシミ抜きや漂白を試したけれど、落ちなかったから依頼したという人も少なくありません。
このとき、シミ抜きや漂白をしたことをクリーニング店の人に伝えても、どんな成分のシミ抜き剤や漂白剤を使用したかまで伝える人はほとんどいません。
シミ抜きや漂白を試したことを伝えずに渡す人もいるほどです。
もし自分で一度シミ抜きや漂白をしてからクリーニング店に依頼する場合は、使用したシミ抜き剤やどのようにシミ抜きをしたかもしっかり伝えましょう。
理由は、自己処理した時の状況によって、プロが使用するシミ抜き剤の濃度や処理温度、時間を変える必要があるかもしれないためです。
プロのシミ抜き技術は侮れない
クリーニング店のシミ抜きは、家庭で行うシミ抜きと何が違うのでしょうか。
使用しているシミ抜き剤が違う、機材が違う…それだけではありません。
プロのシミ抜きは、シャツの素材やインクのシミがどんな状態かなどを見て、以下のことに注意して行うのです。
- シミの状態にあった溶解力を持つシミ抜き剤を使用する
- シミに合わせてシミ抜き剤の濃度を調整する
- シミ抜き時の温度を最適な状態にする
- シャツの生地を極力傷めないようにシミ抜き時間を調整する
同じインクのシミだったとしても、シャツの素材やシミがついてからの経過期間、シミの状態によって落とし方は異なるのです。
シミ抜きの目的は落とすことだけではありません。
シャツの生地が極力傷まないように配慮すること
もシミ抜きをする上で大切なことです。
シミ抜き職人たちの中では、
シミを落とす技術はもちろんのこと、さらに大切なシャツの生地を傷めないように調整できること
が本当の意味で技術力がある人とされています。
落とすことだけがシミ抜きではないことを、心得ているからこそ安心して任せられるのではないでしょうか。
プロのシミ抜き技術は侮れません。
シャツについたインクのシミは迷わずクリーニング店に依頼しよう
シャツについたインクのシミは、インクの成分やシャツの素材などにより落とし方が異なります。
最近では、自分でできるインクのシミ抜きや漂白方法などが紹介されていることもあるようです。
しかし、あなたがつけてしまったインクのシミに適した方法であるとは限りません。
場合によっては、自分でシミ抜きや漂白を試したことで、シミが落ちにくくなる危険性もあるのです。
もし、シャツにインクのシミがついてしまったら、迷わずクリーニング店に出すことをおすすめします。
プロの適切な処理が、あなたの大切なシャツをインクのシミから守ってくれることでしょう。