
清水の舞台から飛び降りる思いで買った高級ダウン。モンクレール・デュベティカ・カナダグースなどなど。この冬大活躍し「さて、ではメンテナンスにクリーニングに出そうかな」と思ったけれど、

どこに出せばいいのかな…?
絶対に失敗したくないけれど、どのお店がいいのかわからない。かといってクリーニングに出さないわけにもいかないし。家で洗濯するとか絶対に無理だし…。というわけで、

この記事では「失敗しない高級ダウンのクリーニング店の選び方」についてお話します
失敗しないクリーニング店選びの4つのポイント
ポイントは4点あります。
- クリーニング工程が明記されていること
- ハイブランドの取扱実績
- 布団も取り扱っているとなおよし
- やっぱり大事な料金
では、それぞれについて見ていきましょう。
【ポイント1】クリーニング工程が明記
4点あると書きましたが、基本的にはこれが全てなんじゃないかな、と個人的には思っています。
もっとも大事なポイントは、自然乾燥。
ダウンのクリーニングトラブルの多くが、乾燥不足によるものです。そのため、自然乾燥によりしっかりと乾燥してくれるお店を選べば、それだけでトラブルの多くを回避することが可能です。
あとは、上位コースがあるお店なら上位コースを選択しましょう。近所のお店に出される際は「上位コースだと自然乾燥してくれますか?」と聞いてみましょう。
答えられないようなら、別のお店を回るなり電話されるのが良いかもしれません。
【ポイント2】ハイブランドの取扱実績
いわゆる高級ブランドの取扱実績です。高級ブランドを日常的に取り扱っているお店なら、多くが公式もしくは店頭に明記されているでしょう。中でもダウンは取扱が難しい部類に入りますから、
- モンクレール
- デュベティカ
- カナダグースなど
こういったハイブランドダウンを取り扱っていると書かれているお店は、割と安心です。
【ポイント3】布団も取り扱っているとなおよし
羽毛布団って中はダウンとフェザーなんですね。つまりはダウンジャケット・コートと同じです。布団を取り扱っているということは、ダウンに対する知見を持っているっていうことでして。
ダウンジャケットやダウンコートって、汚れていないように見えても、実は中綿も結構汚れています。放っておくと、下手するとそこから臭いや虫食いなんてことも。
そのため、表面だけでなく中綿もしっかりと洗ってくれる業者にお願いする必要があり。そういった点から、布団を扱っている業者なら安心して任せられるわけですね。
【ポイント4】ダウン衣類のクリーニング料金
高級ダウンではない、一般的なダウンコート・ジャケットのクリーニング相場をご紹介します。
当サイトで調査した37社の平均価格は、
- ダウンジャケット:2,400円
- ダウンコート:2,800円
- ダウンベスト:2,000円
平均価格を下げているのはパックタイプ。
ちなみに、上述した金額は「上質コースではない」料金です。高級ダウンをクリーニングされるなら、多くの方は上質コース(ハイクラス・デラックス・高級ブランドコースなど)を選択されると思います。
そのため、先に記載した値段よりもう少し価格は高くなると思います。業者によりますが、上質コースにすると、+1,000円~4,000円というところが多いですね。
では、次に注意点を見ていきます。
クリーニング店選びにおける2つの注意点
注意点は2点あります。とはいえ、どちらもお手持ちのダウンによりますので、該当しない方はスルーしていただければ。
注意点は、
- リアルファーを取り扱うことができるか
- ポリウレタンコーティングはされていないか
【注意点1】リアルファーフードの取扱可否
高級ダウンですと、ファーフードのファーがリアルファーであることが少なくありません。フードも汚れていますから、できれば本体と合わせてキレイにしてほしいところです。
そのため、リアルファーつきのダウンをクリーニングされる場合は、リアルファーを取り扱うことができる業者にお願いしましょう。
ただ、リアルファーフードの追加料金は結構半端ないです。宅配クリーニングのリネットを例に挙げますと「付属毛皮フードの追加料金」は、+4,000円。ちょっとバカにならないお値段がかかります。
リアルファーのフードがついたダウンをクリーニングされるなら、後述しますがリナビスという業者がコスパに優れているためオススメです。
豆知識~フェイクファーとリアルファーの見分け方
一番簡単なのが品質表示タグを見ちゃうことです。
リアルファーなら、ラビット・フォックス・ラクーンといった動物の名前が記載されています。そうでなければフェイクファーですね。
【注意点2】ポリウレタンコーティングはされていないか
最近はあまり見ないですね。ですが、10年ほど前まではモンクレールでもポリウレタンコーティングのダウンを販売していたようでして。
ポリウレタンコーティング、何が問題かと言いますと、製造から3~5年で寿命を迎える。
着用していなくても、時間の経過でお亡くなりになります。そして、クリーニングで復活させることは不可能です。どんなに優れた技術をもったクリーニング店でも無理なんですね。
「クリーニングに持って行ったけれど断られた」場合、原因の大半はコレだと思います。洗濯表示では任意表記のため、実は完全に見抜くことができません。
最近購入された正規品なら大丈夫かと思いますが、いわゆる「バッタもの」ですと、ポリウレタンコーティングがされている可能性があります。
安いからと飛びついてしまうと、製造から3年経っていたため2年しか着れなかった、なんてことになりかねませんのでご注意を。
おすすめの業者は?
では、これまでお話したポイントをもとに、管理人のオススメ業者を2社ご紹介します。
使い分けは、
- 毎シーズンのメンテナンスならリナビス
- シミや黄ばみ・破れなど緊急メンテナンスにはキレイナ
毎シーズンのメンテナンスにはリナビス
コース | 1点あたり | 合計金額 |
---|---|---|
3点 | 1,640円 | 4,920円 |
5点 | 1,710円 | 8,550円 |
10点 | 1,170円 | 11,700円 |
20点 | 990円 | 19,800円 |
毎シーズンのメンテナンスにはリナビスをオススメします。クリーニング店選びのポイントのところでお話した内容をすべて網羅しているのがリナビスです。
- クリーニング工程は明記されており、自然乾燥メイン。検品時にほつれ修理・毛玉取り・ボタン直しなどを1点1点丁寧に行っているため、検品漏れの心配もナシ。品質維持のために会員数を限定していることから、1着にかけられる時間が長い
- 日常的にモンクレール・デュベティカ・カナダグースを取り扱っており、公式にも明記されている
- 布団クリーニング140万枚以上の実績
- クリーニング料金は990円~とリーズナブル。送料も無料
難点はパックタイプのため、3点からしかクリーニングに出せないこと。ですが、シーズンオフのメンテナンスでしたら、他にも冬物のコートやセーターがあるかと思います。
それらをまとめて出すことで、格安で高品質なクリーニングを受けることが可能です。加えてリナビスは、12か月保管無料。高級ダウンはふっくらしてますから、どうしてもクローゼットを占領してしまいます。かといって真空パックなど使うわけにもいかず。
リナビスの保管サービスを利用することで、広々としたクローゼットを手に入れられるだけでなく、梅雨や夏の高温多湿を、カビや虫食いの心配なく過ごすことができます。
こういった理由から、シーズンオフの定期メンテナンスにはリナビスがオススメです。
ちなみに、注意点の「1.リアルファーを取り扱っているか?」ですが、OKです、いけちゃいます。付属リアルファーは1点としてカウント(本体とセットで2点扱い)されますが、取扱不可の業者が多い中、これはうれしいですね。
緊急メンテにはキレイナ
ダウンコート | 8,500円 |
---|---|
ダウンジャケット | 7,000円 |
一部ファー | +1,800円 |
往復送料 | ~7,000円:1,800円 ~12,000円:900円 12,000円~:無料 |
緊急時のメンテナンスにオススメなのはキレイナ。ブランド物に強く、各種特殊シミ抜き・色移り・やぶれ直しなどなど、できないことがないんじゃないかというくらい対応範囲の広いスーパークリーニングです。
なんといってもうれしいのは、公式にて事例を紹介していること。たとえばモンクレールでも24のクリーニング事例が紹介されています(2020年4月3日時点)。
素材・デザイン・状態によってダメージを最小限にしながらその洋服にあった洗い方、メンテナスを行っています。しみ・黄ばみ・色褪せの修正、ウェディングドレスや装飾の多い衣装など、特殊な素材やデザインのクリーニングもお受けします。
酷いダメージを受けた洋服が、まるで魔法でもかけたかのようにキレイになっている様は圧巻。「このシミ落ちるかしら?」と迷われるようでしたら、まずは公式にて似た事例がないか確認されると良いでしょう。
難点は、やはりお値段。かかる料金もなかなかにスーパーです。そのため、シーズンごとのメンテナンスというよりも、緊急時はココを利用する、という選択肢の一つとして覚えておかれると良いのではないでしょうか。
高級ダウンのクリーニング日数と頻度
高級ダウンであっても、クリーニング日数は普通のダウンと変わりません。おおむね2~10日。23社の平均は6.1日です。
ダウンを自分で洗濯されたことがある方ならわかると思いますが、乾燥にすごい時間がかります。十分に乾燥させないとぺしゃんこになったり、ダウンが中でダマになったりしちゃうんですよね。 では、クリーニングに出した場合、どのくらい …
上位コースがある業者であれば、+2~5日ほどかかるケースが多いようですが、先にご紹介した「リナビス」「キレイナ」ともに上位コースはありません。
次にクリーニングに出す頻度ですが、これも普通のダウンと変わりません。
十万円近くか、それ以上することもある高級ダウン。高価なアイテムですから、汚れないように大切に扱っている方がほとんどだと思います。それだけに、いつクリーニングに出せばいいのか、どんなタイミングで出せばいいのか、悩んでしまい …
ポイントは、
- 汚れやシミができてしまったらクリーニング
- 雨に濡れてしまったり汗を大量にかいたときも都度クリーニング
- 襟や袖など目立つ箇所の汚れが見つかったらクリーニング
- シーズンオフには必ずクリーニング
着用するたびにクリーニングに出していると傷みの原因になりかねませんし、なによりお財布によろしくありません。
そのため、高級ダウンの場合はどちらかというと日々のケアをしっかりとすることをおすすめします。
まとめ
高級ダウンを初めてクリーニングに出す方に向けて、お店の選び方から、その他知っておくと良いことについてお話してきました。
今は本当に便利な世の中で、家の近くに信頼できるクリーニング店がなくても、宅配クリーニングで安心して任せられるお店にお願いすることができます。不安なくお手持ちの高級ダウンをクリーニングでき、翌シーズンにピカピカのダウンを手に入れられる手助けになれば幸いです。
ハイブランドのダウンとはいえ、クリーニングにかかる日数や頻度、日々のお手入れや保管方法は一般のダウンと同じです。気になることがありましたら以下の記事を参考にしてみてくださいね。
ダウン衣類のクリーニング料金や日数、頻度など、クリーニングに必要な情報を余さず記載しています。自宅でのケア方法や洗濯方法などもお話していますので参考にしてみてくださいね
補足~ハイブランドのダウンはクリーニングを断られることが多い?
冬に着た衣類をクリーニングに依頼する時、モンクレールやデュベティカなどハイブランドのダウンだけ、クリーニングを断られてしまう場合があることをご存知でしょうか。実際に、経験したことがある人もいるかもしれません。
そのため、クリーニングに依頼する前に電話などで、モンクレールやデュベティカなどハイブランドのダウンも取り扱っているか事前確認する人も多いのです。
なぜ?ハイブランドのダウンはクリーニング店に持って行ってもクリーニングを断れてしまうのでしょう。
そこには、ハイブランドならではの理由が隠されていました。
クリーニングを断られる理由…破損などのトラブルが生じやすいから
モンクレールやデュベティカなどハイブランドのダウンはクリーニング店によって、取り扱い不可としてクリーニングをしてもらえないことがあります。
その理由は、以下のようなことが挙げられます。
- 基本的にハイブランドは破損などの事故が起きやすい
- ファスナーなどの付属品が破損しやすく同じものをつけて修繕するのが難しいから
- 実は偽物であったため、部品を取り寄せたりダウンの検査依頼ができないから
- ダウンの生地やポリエステルのものがあり、破れやすく修繕できないことが多いから
- 特殊な縫製を用いていることがあり、同じように直すのは困難だから
- ダウンの性質上、羽が飛び出してきたり羽の油が浮きシミのように生地に出てきてしまうことがある
- 賠償や修繕などのリスクを抱えてクリーニングするより返品した方が良いとされているから
通常の衣類よりもリスクが多いため、クリーニング店によっては取り扱い不可品として断りを入れてしまうのでしょう。基本的にクリーニング店は、衣類を洗うことよりも着用可能な状態で返すことが一番大切だと考えているのです。
「古いモデル」や「偽物」の場合は取れた付属品の取寄せが困難
例えば、ファスナーなどの付属品は新しいモデルのダウンであれば、メーカーで同じものを取寄せることが可能な場合が多いかもしれません。しかし、古いモデルの場合、同じ部品の製造が終了しているため、似寄りのファスナーでの修繕しか方法がないこともあります。
偽物であれば、製造元の特定はほぼ不可能なため、市販のファスナーをつける対応の一択になるでしょう。それで納得してもらえれば問題ありませんが、中には同じものでなければ困るという人もいます。
しかしこの場合、どうすることもできないため、クリーニング店ではできる限りの対応として似寄りのファスナーをつけて返すという方法になってしまいます。
ハイブランドのダウンは修繕が難しく性質を納得してもらえない
ダウンは破損した場合、修繕が難しいとされています。例えば、デュベティカはダウンの羽にこだわりがあることで有名ですが、生地はポリエステルです。
ポリエステルは破れやすく修繕が基本的に難しいため、何らかの理由で破れてしまった場合、元の状態に戻すのは不可能と言えるでしょう。
「かけはぎ」という破れた箇所の穴を塞ぐ修繕方法もありますが、ポリエステルの場合、修繕跡が目立ってしまうためおすすめできません。破れてしまった場合の明確な対処法がないのです。
また、ダウンは中の羽が飛び出してしまったり、ダウンの油が生地表面に浮き出て水シミのようなものができる場合があります。できる限りで改善はしてもらえますが、完全に直すのは難しいでしょう。
これは、ダウンの特性上どうしても起こり得るものなのですが、購入時の価格が高ければ高いほど理解してもらえない傾向にあります。
クリーニング店がモンクレールやデュベティカなどハイブランドのダウンを取り扱い不可とする理由、トラブルが生じやすくその後の対応が困難だからなのです。
断られたけれど洗って欲しい場合どうすれば良い?
モンクレールやデュベティカなどハイブランドのダウンをクリーニング店に持って行ったら断れてしまった…。でも、他に持って行くのも面倒なため、どうしても洗って欲しい…そんな時はどうすれば良いの?
破損など何か事故が起きてもクリーニング店で一切補償などの対応ができないことを了承する。上記の旨を伝えることで、クリーニングしてもらえる確率が上がるでしょう。
この場合、ダウンに何かしらの事故が起きて、やっぱり納得できないと申し出てもクリーニング店では対応してもらえません。そのリスクを覚悟できているのであれば、クリーニングして欲しいという意思を伝えてみましょう。
ハイブランドのダウン!クリーニング前に取り扱い可否を確認しよう
モンクレールやデュベティカなどハイブランドのダウンは、他の衣類と比べて破損のリスクが高いと言われています。おしゃれさと防寒性をうまく兼ね備えている反面、そのつくりはとてもデリケートなのです。
クリーニングに出す際は、事前に取り扱い可否を確認しておくと良いでしょう。
または高級品やハイブランドを得意とするクリーニング店に出すのもおすすめです。
先におすすめした2業者なら日常的にハイブランドを扱っているため安心して預けることができます。